ゲーム概要
「Superliminal」は「知覚が現実になる」夢の世界から脱出する一人称視点の3Dパズルゲーム。
オブジェクトが見えている状態のまま「リサイズ」される、遠近法などの視覚トリックを用いたパズルが特徴。
2023年にはマルチプレイヤー機能が追加。
評価
クリア時間は5時間程度だった。パズルはシンプルで量も少なめで、ゲームプレイを通して不思議な感覚を体験するという側面が強い。
パズルは難しそうに感じるが、基本的には「遠くのものは小さく、近くのものは大きい」という遠近法のルールを覚えていれば問題ない。後は注意深い観察力や推理力が必要なことが多く、ひらめきや試行に頼るタイプではない。
メインストーリー以外の遊び
ゲーム内でもアチーブメントを確認できることから、実績や隠し要素の多様さも本作の魅力だと思う。
クリア後もレベル毎に繰り返しプレイできるので、探索(というほどでもないが)して実績を解除したり、一度目に見れなかった場所に寄り道する遊び方もできる。
また、追加モードとして最低限の動作でクリアを目指す「チャレンジ」モードや、プレイしながら各ポイントの制作秘話を聞ける「開発者コメンタリー」モード等があり、やりこみ要素は多い。
ただこういった収集やチャレンジをするならば、クリア後にでも良いのでダッシュ操作が欲しいと思った。
日本語の対応範囲
プレイ中に再生されるアナウンスには日本語の字幕を表示できるが、ゲーム内の張り紙などに描かれた英文はそのままである。クリアするために必要な情報は無いが、先述した通りゲームのボリュームがそこまで多くないため、ある程度読めると面白さが増す。
また、一部チュートリアルの日本語がやや不自然なこともあるので、柔軟に解釈する必要があるかもしれない。
評価まとめ
「三次元空間を移動するゲーム(二次元媒体)」という材料を上手く活用しており、ゲーム性はかなり面白い。繰り返しになるが、特に後半になるにつれてレベルのボリュームが尻すぼみになっているように感じた。
また、基礎から応用への導線が甘い印象があり、パズルが突然難しくなることもある。難しいパズルを初見で解けばより大きな達成感を得られるが、ヒント機能もないので人によっては難しすぎると感じる可能性がある。
段階的に難易度が上がるようにもう少しパズルのボリュームがあれば、適正な価格設定だと言えただろう。